2013/02/07

ぼっちのプチ奇跡の旅    第一回完結編





長文です。自分の記録の意味で覚えてる事を書き連ねました。
なので読んで面白いか気に掛けてません。
面白くなくてもご容赦下さい。




姿を消したのは前日の雪が残る1月の30日だった

大阪からいらっしゃたお客さんを見送って
陽が暮れてから数時間



そういやぼっち(3才オス去勢済)出て行ったような・・・

いつも外に出したときは10センチほど玄関の引き戸を開けておく

その日はお客さんとのやりとりで変態バッグの仕様が決まってうきうきしてたのだろう
見ると引き戸はきっちり閉まってる

とっくに帰ってる時間
仕事場にいたので「開けて〜」って顔出してたとしてもわからなかっただろう

その後は引き戸を少し開けままにしておいた

閉め出されたときはよくバイクの上でじっと座って待ってるのだが・・・

寒くなってからは外出時間も短くなってたので
遅くまで帰ってこないのは
あ  き  ら  か  に
おかしい




たまらなくなってフェイスブックに投稿
付近を酔っぱらって徘徊してるFBともだちがいるかも?

って思った程度の・・・



結果想像を遙かに超えた展開になったのでした





翌日

帰ってない・・・

まぁ
でも

ネコのことなんでバトルして隠れてる
とか
カワイイおねーちゃんに付いていった
とか
いろいろ考えられる。


ネットでネコ探しの情報を仕入れて付近を見て回る
しかし隠れるとこ多すぎ!

見つかったって記事を読む
色々出来ることしておまじないして・・・
感動の再会

同じ事をして見つからなかった人も同じくらいいるだろうな



月が変わり節分が来るまでに

多くの人たちが心配してくれて
昼夜探索を付き合ってくれた
中には全く面識のない方も知らないうちに探してくれてた様子

御礼の言いようもない

snsってすごい こわい こわい すごい



忙しいのに遠くから駆けつけてくれた友人
ぼんやりしてる僕を尻目に路地をどんどん入ってく

ありがとうと申し訳ない気分




愛猫の事ははやたら運動神経の良い赤ちゃんみたいに思ってて
じわじわくるんです


いなくなると


じわじわ
我が家の三男だから

家の中あちこちの定位置をつい見てしまう
鈴の音が聞こえたような気がする

そしてこの界隈に居る気が全くしない

これが喪失感?ペットロス??






2月4日(失踪より5日目)
その日も普通に過ぎていった(普通になんにもする気にならない)






午後一通のメッセージが届く

フェイスブックともだちのそのともだちがまたその知り合いのブログで気になる記事を見つけた

迷いネコの記事が載っていた
写真
クルマの下に潜んでる姿
車庫から走り出す姿
山に逃げて行く姿
決定的な写真
横から走るネコが写ってた
こ これは!
違ぇねぇ!!こいつぁぼっちだ!!
場所はまさかの10km離れた山間の町


写真がなければ動けたかどうか


すぐに出かける支度をして
もう決まっていたように偶然訪ねてきた友人を巻き込み
現場へ




ブログ主は平日昼間不在
近所のおじさんたちの情報を聞く
足下を指して
一昨日ここにおったで

家屋の裏はすぐ山で納屋もあってけっこう隠れるところが多い
でも通路はほとんどなくてひとん家なのでずんずん入っても行けない
捜す
その間K君は山の中をひとまわり
低い小山だけどそれなりにあぶない
ケガなくて良かった

用意したチラシは数が少なくて足らない
思考停止してる僕に残してちゃっちゃとコピーしに走り出すK君

こうゆうときぼーっとなっちゃてるのが当事者本人なのだな
K君だけじゃなく多々助けられました

結局この日は見つからなかったけど仕込みはしたって感じ
天候が徐々に悪くなるらしくチャンスは明日一日
って思った





自分に快適なことだけする
イヤなことされたら怒る
甘え上手
ネコ



冬はあったかくなってから行動する

勝手に思って
2月5日
9時から単独捜査に向かう
良い予感は特にしない
ラジオから今日はネコの日だネコの日だ
って言ってる
ええやん
さいさきええやんっ



よく聞くと2月5日で
にこの日
みんなニコニコしましょー!

だと




ぼっちが逃げ込んだと聞いた山は小さいけれど
そうそう人が立ち入らない
単独なので装備はそれなりにしないと他人に迷惑かける
足下はブーツで固める
最悪動けなくなっても大丈夫なように防寒と非常食を用意
用意したモノ
猫水(ぼっちのにおいを移した水)
猫のえさ
懐中電灯
昼食兼非常食(おにぎり2ヶ)
チョコレート
タオル
神社のお供え
猫を確保したときに入れるネット袋
ポットにコーヒー
チラシコピー
名刺がなくなったのでショップカード
文庫本
携帯吸い殻入れ
タバコ
ライター
後忘れた


民家の人と会話して何時頃には戻ると伝える

神社のあるところから山に入る
今回は頻繁に休憩してオヤジ臭タバコ臭
残すように
ぼっちが気づきますように

登山道があったのかもしれないけど
ずんずん上る
途中から階段が現れる
一度整備されたよう

来た道を覚えるようにずんずん
猫の名前を呼びながら

峰にでると人道が続く
山は思ってたより荒れてる感じ
冬だからかな?
なにより食べるものはない
って感じ
ネコが潜みそうなところもないなぁ

道しるべ発見
幸い視界がある程度あるので方向がわかる
峰を歩いて奥の方へ
さすがにぼっちがここまで来てるのはないな
って所でまた休憩
静かな山は鳥の鳴き声はするものの
動物はいる気配はない
熊はやばいけど今はねんねんタイムだろう

タバコにコーヒー時々呼びかけ

とりあえず引き返そうとすると
あれ
どっちから来たっけ?

こんな風景だっけ?
意識してたのに
山こわっ

だけどまぁ
方向わかるのでなんとか・・・
けど上がってきた谷がわからん

結局上がってきた位置からかなり離れた民家の裏庭に着地
山の中は不発

しばしの休息の後
入れる路地を探索
犬しかいない


一時陽が差して暖かくなる

どこをみわたしても猫の子一匹いない



山の裏側は工業団地なので山裾には立ち入れない
広っぱに上がって双眼鏡で見てみる
見えるわけない

降りるとさっきの原っぱ
工場の敷地みたいで
工場の関係者に声をかけられる
不審者度1000パーセントの出で立ち
理由を言ってチラシを渡す
後にみんなの目にする場所に貼ってくれていたらしい
友人が勤めてる会社だった
なんでここに?って思ったらしい





もういろんな所で人と人が繋がって生きているのだな

もう少し他人に優しくなれるような気がした





工場と昨日配れなかった民家にチラシ投函

撤収12時30分
次の捜索がいつになるかわからなかったので
帰り道に少し離れた集落にも数件チラシを配る


畑仕事のおじさん
猫の首輪はひっかかって取れんようになって・・・

不吉な



現場を遠ざかるにつれて
切なくなる
ぼっちに近づけただけに
無力感
山奥に進んでたらもう無理やな

でも猫の習性民家に戻るだろう
微かな期待



さすがに仕事進めないとやばいレベル
でも大物に取りかかる集中力は出るかな?





17時48分
民家の方から連絡

ウチの前でごはんやってる

すぐに行きますと伝え
向かう

自宅で猫を飼われているその方は
えさやったあと引き寄せようとしないで
離れてゆっくりぼっちの向かう先を確認してくれてた
到着するとすぐに案内してくれた車庫
ここの車庫に入ってったよ


おじさんすっと離れる



ゆっくりいつも呼ぶように声をかける
ぼっち   ぼっちぃ〜
音無し

ぼっちこっちおいで
おうちかえろ



ニャンって声がして近くまで来る
暗がりで見えない

こっちおいで 帰ろう

良くオヤジの声を覚えてくれてたと思う
ホッとしたように身体をくっつけてきた

御礼を言いつつぼっちをしっかり抱えながら
車中へ
結局肝心のネット袋は家に忘れてきた

あとはいつもよりゆっくり運転
帰り道しっかり迷って遠回り
ナビがあっても方向音痴が上回るんよね

車に載せてからずっと家に着くまでナオナオ外を見ながら鳴き続けてた
きっと武勇伝を語ってたんだと思う


帰宅後ずいぶん落ち着かない感じ
まだ緊張が続いてるんだな



当初ケガはしてないように見えたけど
口の皮がそげてたりピンピンに尖ってた爪が全部丸くなってた
ひとりでがんばってたんだろうと思う

猫くささも炸裂
ケモノ丸出し
風呂に入れて三男に戻りました





とゆうわけで
私またネコおっさんくさいですけど
よろしくお願い致します。





大変な長文最後まで読んで頂いてありがとうございました。
自分の記録の意味で覚えてる事を書き連ねました。
なので読んで面白いか気に掛けてません。
ご容赦下さい。


静かにエキサイティングな一週間でした。
優しさとささやかなラッキーの積み重ね。
貴重な体験をさせていただいたと思います。
関わっていただき、気に掛けていただいた全ての方に、直接御礼出来ない方たちにも
心から御礼申し上げます。

ありがとうございました











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